石上真由子ヴァイオリンリサイタル2010/07/04 20:46

ヴァイオリン:石上真由子、ピアノ:船橋美穂で曲目は、

ラヴェル/ヴァイオリン・ソナタ(1897)
ジョリヴェ/無伴奏ヴァイオリンのための狂詩的組曲
ショーソン/詩曲 Op.25
プーランク/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ

まだ十代の彼女の大阪デビューリサイタルとしては、もの凄く意欲的なプログラム!それだけに意気込みを感じます。
実際に聴いてみるとそれだけのものはあり、プーランクは初めて聴く曲でしたが、とにかく引き込まれる演奏でした。

東京二期会・東京フィル/ファウストの劫罰2010/07/17 18:03

歌詞もあらすじも分からずこの曲を聴いているといろんな場面があらわれて面食らうのだけど、こうして舞台上演として聴いてみるとベルリオーズのオーケストレーションの卓越した能力がよく分かります。
指揮はミシェル・プラッソン、演出・振り付けの大島早紀子を起用しかなり大胆な、しかしベルリオーズの世界をうまく描いた舞台になっています。彼女の演出には定番らしい、ワイヤー・アクションによる踊りや空中での展開の連続。
舞台奥の壁が開いて十字架状の空間で人影が蠢くさま。
幻想的すぎて、意図を図りかねる部分も無かったとは言えないでしょう。
音楽のほうは歌を掻き消さないようにするためか控えめで、また舞台奥のさらに上部で合唱が歌ったりするためか、ずれが気になる部分がしばしばあったのが残念。
ベルリオーズの世界を十分表現出ていたと思いますが、いかんせん舞台演出の派手さに音楽が脇役になってしまった所もあるかも。
最後のファウストがマルグリートを救いに馬に乗って行くあたりは、メフィストフェレスとファウストが中心となりシンプルでよかったと思う。
ブランデルのネズミの歌のあたりはちょっとふざけすぎでは。

お目当ての一つだった、マルグリート役の林美智子さんは体調不良で降板。代役に小泉詠子さんが演じました。

都響/売られた花嫁2010/07/18 23:05

東京都交響楽団45周年記念特別公演として、スメタナのオペラ「売られた花嫁」を一部演技と演出を行って、コンサートオペラとして上演。

いきなりアナウンサーの朝岡さんが飛び込んできて何事かとおもったら、出演者のナビゲーターとはこのことだったのか。幕間に日本語で分かりやすくあらすじの解説を笑いを取りながら聞かせてより理解を深めてもらおうという趣旨のようです。
オーケストラピットに入っていないオケの音は、冒頭の序曲から勢いもあって迫力満点。
歌い手と踊り手が役割分担し、オーケストラとともに役割を全うすることで、この曲の良さがよく分かる演奏会でした。

「トリスタンとイゾルデ」関西フィル第222回定期2010/07/30 23:09

関西フィルで恒例となった(のか)、飯守泰次郎指揮によるワーグナーシリーズ、今年は「タンホイザー」序曲と「トリスタンとイゾルデ」第2幕。
昨年は「ワルキューレ」の第1幕を取り上げており、指輪シリーズの続編かとおもいきや、昨年前半に取り上げた「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死が今年の予告でした。

ワーグナーをオーケストラが取り上げる際は、前奏曲や間奏曲のほか、歌を省略したバージョンで演奏する管弦楽版が多いのですが、部分とは言えワーグナーの楽劇に真っ向から取り組む飯守&関西フィルへの注目はやはり高く、補助席まで出る盛況ぶりでした。

満席でも歌手に加えオーケストラの規模も大きく、諸経費ほかで大赤字らしいのですが、「そんなことを考えていたらできません」とのこと。
政府の事業仕分けはいろんな事をばっさり切り捨てるようですが、苦しくても将来を願って支援していく関西人の心意気で応援したいと思います。
なにより好調な事に加え、デュメイ氏の音楽監督就任により豪華な協演者も予定されていて、今後が楽しみな楽団です。

さて演奏ですが、飯守さんのワーグナーと言うだけで各地からも聴きに来る人がいるだけのことはありオーケストラの演奏はもちろん圧倒的なもの。不満は2幕だけしか聴けなかったということ。独唱はトリスタンに竹田昌弘、イゾルデに畑田弘美、ブランゲーネに福原寿美枝、マルケ王に木川田澄。ブランゲーネのほうが声量も存在感も感じられ目立ってしまった感もありました。演奏会形式とは良いながら、ソリストたちも出番に合わせ登場し、また見張りに立つブランゲーネを舞台後方のパイプオルガンの前で歌わせるなどの演出もあり、楽しめる内容でした。